ご機嫌な裁断と基本的な布地の横地の目の通し方

以前お客様から夏物のデザインTシャツのリメイクのご依頼を頂きまして、『お尻やお腹を少し隠せるように長く直して欲しい』との事でした。

夏物なので見た目と質感が涼しく、元々のデザインに合わせられるような薄手の布地を注文。

そして届いた布地がこちらです↓

裁断面がご機嫌過ぎます…(´Д` )

もちろん実際問題として、このような布地は真っ直ぐに裁断する事が難しいと理解していますので、

クレームとかそういった気持ちでは全く無いのですが(。・ω・。)

こういった場面にぶち当たった時は『きっと、これを裁断した人はその日の夕方が彼女と初デートで、鼻歌交じりで小躍りしながら切ったに違いない…( ̄∀ ̄)』

などと妄想をすると、むしろハッピーな気分になりますね(о´∀`о)オシアワセニ

とはいえ、このナナメな裁断のままでお客様のお洋服に使う訳にはいきませんので、

今回はこの布地を使って、基本的な横の地の目通しの説明をしていきたいと思います。

コットンなどのように適度なハリがある布地は、元々ゆがみも少なく、置いた時にヨレにくいため、

あまり地の目を通す事に神経質にならなくても良いと思いますが、シフォンなど、柔らかくコシが無い布地は、ちょっと触るだけでヨレたりするので、ハサミで真っ直ぐ切るのは至難のワザ…(´Д` )

なので、先に横の地の目を通して、真っ直ぐカットしておく事が大事で、その後の作業のし易さや、仕上がりの美しさにもつながります(´∀`*)

早速作業に入りますが、置くだけでヨレてしまうような布は、机の端に布地のミミの部分を合わせると、真っ直ぐに置くことが出来ます。

そしてまず、この時点で端まで直線にカットする為の目標地点を見通しておきま

①スタート地点を2㎝程切り込み、切り落とす側の糸を1〜3本程ほどく(ほぐす)

②その糸を切れるまで引っ張る。

③ギャザーのように寄った布地を奥に向かって、平らにならす。

④糸が抜けている部分をたどって、ハサミで切り込む。

(①〜④の作業を繰り返し、布端まで切れたら完了です)

主に直線で出来たバッグや巾着、コースターやマット、お洋服の裾などの綺麗な仕上がりにも役立ちます(°▽°)

ご依頼のお品物はこのようなお仕上りに↓

お客様にも大変喜んでいただけました

さて、少し話は変わるのですが、の地の目についてのお話です。

『布地が少し足りないみたい…(´Д` )この型紙を少しだけナナメにしたら全部入るんだけど…』

なんて経験ありませんか?

つまり、縦の地の目をちょっとずらして型紙を置くという事ですが、これはオススメ出来ません(´・ω・`)

型紙の縦の地の目線は、主に『伸びて欲しくない方向』に対して入っています。

(布地にもよりますが縦方向は伸びにくいです)

逆に、ちょっとでもナナメ(バイアス)方向だと布は伸びやすくなりますので、

縫っている最中に、左右の長さが合わなくなったり、ステッチをかけたら余計なシワが出たり、

仕上がりがねじれてしまったりする可能性がありますので、気をつけて下さい(´Д` )

ただし、マル秘⭐︎ワザもあります(°▽°)

見た目で地の目方向が分かりにくい布地で、接着芯を張って仕立てる物限定ですが、

縦の地の目をちょっとずらして裁断しても、接着芯の地の目をしっかり守って裁断して貼れば、ほぼヨレる事はありません。

どうしてもという時があればご活用ください(*’ω’*)

では、次回は横の地の目通しを活用した『簡単ハンドメイド』のご紹介です。お楽しみに(´∀`)

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