(前回の記事③はコチラから↓)
さて今回の記事の本題に入る前に、補足説明をしておきたいと思います。
私は元々、既製服の縫製業に就いていました。
ちなみに既製服というのは皆さんが普段着ている、大量生産された衣料品のことです。
簡単に説明すると、一着ずつ縫い上げるわけではなく、大量にカットされた服のパーツをパーツごとにまとめて作り、それを合体させながら、大量に仕上げるということです。
注文服には劣ると思いますが、仕上がりのクオリティはもちろん、作るスピードがかなり重視されます。
縫い上げるスピード早くする技術の一つとして、既製服縫製では、ほぼまち針は使いません。
お分かりになるかと思いますが、まち針を打ったり抜いたりする作業というのは、かなりのタイムロスになります(。・ω・。)
(更に業界事情として、衣類に針が混入するのを防ぐという意図も)
ちなみに、『まち針を使わずに縫う』というのは、練習をすれば誰でも出来ます( ´∀`)
ご家庭でも、短い直線距離を縫うくらいなら、そんなに練習しなくても、まち針を使わずに縫えちゃいますよ。
とはいえ、最初から何も無い状態で始めるのではハードルが高いと思われますので、
まずは型紙を写す際のちょっとしたコツから。
衿や袖ぐりなどのカーブがキツイ箇所は、上級者コースになりますので、
また違う機会に縫い方のコツを説明するとして、
脇や袖下など直線に近いラインは、比較的まち針無しでも縫いやすい部分になります。
それをより縫い易くする為に、型紙を描く際、合印を前後脇にこのように描き足します↓
(元々の型紙に合印が入っている場合には必要ありません)
①前見頃の脇の、何とな〜く、中心かな?と思う所に合印を付ける( ̄▽ ̄)何とな〜くで大丈夫です。
②裾から①の合印までの長さを測る。
③後ろ見頃の脇裾から②の長さを測って、そこに合印を入れる。
この合印を入れておくことで、合わせる距離が短くなり、まち針を使わなくても合わせやすくなります。
また、まち針を使う場合にも合わせやすいので、いつも縫いズレで困っている方にも、ぜひ型紙に合印を入れておくことをお勧めします。
また、袖下に関しては、袖口から18㎝の所、両側に合印を入れます↓
(元々の型紙に合印が入っている場合は必要ありません)
(長さは18cmでなくてもかまいませんが、目安としてこの位が丁度いいと思います)
洋服でも、小物でも、長く縫う部分の中間あたりに合印を入れると、とても縫いやすくなり作業がスムーズになります。
ぜひ試してみてくださいね(*゚∀゚*)
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